派遣社員であっても、直接雇用の社員やアルバイトと同様に、時給アップの交渉をすることは可能です。ただ、派遣先企業と派遣会社という2つの会社が存在するため、どのように交渉してよいのか悩むところですね。ここでは、派遣社員の時給相場や時給アップ交渉をするタイミング、時給アップの交渉に失敗する理由などについて調査した内容をご紹介しています。

派遣社員の時給の平均相場は実際いくらぐらいなのか?

厚生労働省が平成27年に行った調査によると、派遣社員の時給相場はおよそ1,500円となっていました。一般に派遣社員はアルバイトよりも時給が高いといわれますが、地域や仕事内容によっても開きがあるため、実際には1,500円を下回る時給や、逆に上回る時給のお仕事も多いのです。一般的には1,000~2,000円程度の間で、専門性が上がるにつれて時給は高くなっていきます。また、地方よりも東京や大阪といった都心の求人の方が時給が高い傾向にあり、高度なPC操作を必要としない一般事務で、都内主要ビジネスエリアの案件であれば1,200~1,300円前後といったところが多いでしょう。

派遣社員の時給が上がる理由

派遣社員の時給が上がる理由としては、以下のようなものが考えられます。

勤務期間が長い

一定の期間勤務を続けていることで、直接雇用している社員が昇給するような形で時給が上がるケースです。長く安定して働く、ということは派遣会社にも派遣先の企業にとっても助かることなので、派遣社員の時給が上がるもっとも一般的なケースだといえます。

聞いていた条件よりも業務が多い

最初に聞いていた業務内容よりもボリュームが増えてきたり、当初の内容に追加した業務が発生するような場合、そのタイミングで時給アップの話が出ることもあります。

派遣先から仕事ぶりを評価される

派遣先の企業で優秀な成績を残したり、効率や正確さに貢献しているような場合も、時給が上がる充分な理由になります。時給の交渉でもっとも有利なケースであり、派遣先企業からの評判もよければ、スムーズに時給を上げられる可能性があります。

派遣社員の時給が下げられる理由

逆に、時給が下げられるケースについてもみてみましょう。

想定よりも業務量が少なくなった

派遣先企業が求人を募集していた当初の予定よりも業務のボリュームが下がり、仕事が少なくなってしまった場合、時給が下げられたり勤務時間を短くされる場合があります。いずれの場合も一方的に下げられることはなく、事前に打診があり、納得したうえで更新する流れとなるでしょう。

業務とスキルのミスマッチ

「できるだろう」と思っていたが実際にはできなかった、業務を完了させるのに予想以上に時間がかかる、といった業務とスキルのミスマッチがあった場合も時給が下げられたり、次回の更新がストップとなる場合があります。

給与の均一化のため

派遣社員側に理由がなくても、他の派遣社員との給与に差がある場合に、均一化を図る目的で時給を調整されることがあります。繁忙期や業績が好調だった時期とそうでないときに採用された派遣社員との時給格差を改善する目的があったり、派遣先企業の予算の問題といった理由もあります。

派遣の時給アップ交渉するタイミング

派遣の時給アップを交渉するタイミングとしてもっともふさわしいのは、次回の更新時期に派遣会社の担当と面談したときでしょう。ポイントとしては、派遣会社へ交渉する前に、事前に派遣先へ「時給が上がらないと更新が難しい」と根回しをしておくことです。時給を上げるためには、派遣会社と派遣先企業との間で調整が必要なケースがほとんどなので、派遣先でずっと働いてほしい人材だと思われていれば、事前に根回しをしておくことで時給アップの可能性が高まります。

時給アップの交渉で提示する金額はいくらぐらい?

時給アップの交渉で提示する金額としては、およそ10~50円程度が相場となります。勤務2年以上で業績もよく業務量も増え、派遣先からの評判も好調であれば、50円~100円程度の時給アップも期待できます。交渉できる金額についても、事前に派遣先に確認できるようであればしておいた方がよいでしょう。

時給アップの交渉にかける時間はどれぐらい?

時給アップの交渉にかける時間としては、上で挙げた更新のタイミングを考慮しておよそ1ヶ月前後はみておくとよいでしょう。更新時期の1ヶ月ほど前に派遣会社との面談が行われるため、事前に派遣先へ確認した後、面談時に派遣会社へ時給アップの交渉をして、成功すれば次回更新より時給が上がる、といった流れになります。

派遣の時給アップの交渉で失敗する理由

派遣の時給アップ交渉で失敗する理由としては、以下のような点が挙げられます。

勤務態度がよくない

勤務態度が芳しくないと、業務をしっかりとこなしていても、交渉の際に不利となります。事前連絡をしていたとしても、遅刻や早退、欠勤などが頻繁だと指摘される可能性が高いでしょう。

派遣先からの評判がよくない

派遣先からの評判がよくない場合も、時給アップ交渉には不利となります。普段どれほど多くの業務をこなしていても現場担当しか状況を把握していない場合、時給アップの理由がないと評価されてしまう可能性もあります。派遣会社へは業務内容やボリュームについて、日ごろから細かく報告するようにしておくことが大切です。

派遣社員の時給をアップするための交渉のコツについての調査まとめ

いかがでしょうか。時給の決定には派遣社員側に問題がない場合もありますが、しっかりと業務をこなし、一定期間以上働いているなら時給アップの交渉をしてみてもよさそうです。根回しや確認、報告といった手間や配慮が必要になりますが、貢献している自信があるなら「自分にはそれだけの価値がある」と自信を持って交渉に挑みましょう。

参考URL:厚生労働省「平成27年度 労働者派遣事業報告書の集計結果」